トルコでの税務上の居住者判定(日本の居住者・日本人向け)
トルコは、住所(永続的に居住する意思をもって住む場所)がトルコにある人と、暦年に継続して6か月を超えてトルコに滞在した人(一時的な出国は滞在を中断しない)をトルコに定住する者とし、全世界所得に課税します。ただし、特定の一時的な任務又は仕事、就学、治療、休養又は旅行のために来た外国人は、6か月を超えて滞在しても定住する者とされません。日本は住所(生活の本拠)又は1年以上の居所で判定します。両国の居住者となった場合、1993年の日トルコ租税協定第4条第2項は恒久的住居の基準を置かず、重要な利害関係の中心→常用の住居→国籍→権限のある当局の合意の順で振り分けます。
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トルコで税務上の居住者とされる場合
トルコの無制限納税義務の根拠は二つです:トルコに定住していること、又はトルコ国民がトルコの公的機関若しくはトルコに本店を有する企業の業務で国外にいることです。トルコの課税年度は暦年です。
トルコ歳入庁は、労働許可又は在留許可を得て6か月を超えて国外に住むトルコ国民の住所は居住する国にあるとしています。この場合、トルコで無制限納税義務者となるのは6か月基準を満たしたときだけです。
暦年に継続して6か月を超えてトルコに滞在する者はトルコに定住する者とされ、一時的な出国は滞在を中断しません。実際の滞在が183日を超えればこの基準を満たします。日数がそれより少なくても、一時的な出国を含めて6か月を超えて滞在していれば満たすことがあります。
GVK第5条の例外は外国人にだけ適用され、6か月基準に優先します。
- トルコ国民として、トルコの公的機関又はトルコに本店を有する企業の業務で国外にいます — GVK第3条第2項により、トルコで無制限納税義務を負います。所在国で所得税又はこれに類する税の対象となる所得は、トルコで重ねて課税されません。
- 住所(永続的に居住する意思をもって住む場所)がトルコにあります — GVK第4条第1項によりトルコに定住する者とされ、全世界所得について無制限納税義務を負います。
- この暦年に継続して6か月を超えてトルコに滞在しました — GVK第4条第2項によりトルコに定住する者とされ、全世界所得について無制限納税義務を負います。
非居住者となる場合
- 住所がトルコになく、この暦年にトルコに6か月を超えて滞在していません — 制限納税義務者です。トルコはトルコで得た所得にだけ課税します(GVK第6条・第7条)。
- トルコに6か月を超えて滞在しましたが、一時的な任務又は仕事、就学、治療、休養若しくは旅行のため、又は本人の意思によらない理由でトルコにいる外国人です — GVK第5条によりトルコに定住する者とされず、制限納税義務者です。
トルコの法令と日本の規定が食い違う点
- 両国の居住者:日トルコ租税協定はまず重要な利害関係の中心で判定します. 日本が住所又は1年以上の居所により、トルコが住所又は6か月を超える滞在によりあなたを居住者とする場合、協定第4条第2項で振り分けます。この協定はOECDモデルと異なり、恒久的住居の基準がありません。順序は、重要な利害関係の中心(人的及び経済的関係が最も密接な国)→ これを決定できなければ常用の住居 → 国籍 → 権限のある当局の合意です。一方の国にだけ住居があることだけでは結論は決まりません。家族、仕事、資産、社会的なつながりの所在を示す資料を準備してください。
- 衝突:1年未満のトルコ赴任 — 日本では居住者のまま、トルコでは6か月超で定住者. 国外での勤務が継続して1年以上に及ぶ予定でなければ、日本では国内に住所を有しない者と推定されず(所得税法施行令第15条)、日本の居住者のままとなり得ます。トルコは暦年に継続して6か月を超えて滞在すれば定住する者とします(GVK第4条第2項)。ただし、特定の一時的な任務又は仕事のために来た外国人は除かれます(第5条)。双方居住者となれば協定第4条第2項(重要な利害関係の中心から)で振り分けます。また、トルコでの滞在が暦年で183日を超えると、その年のトルコでの勤務の給与は協定第15条第2項の免税を受けられません。
そのほかの注意点
- 適用される協定:1993年の日トルコ租税協定. 日本とトルコの間では、1993年3月8日にアンカラで英語により署名され、1994年12月28日に発効し1995年1月1日から適用されている租税協定が適用されます。居住者の振分け:第4条第2項 — 恒久的住居の基準を置かず、重要な利害関係の中心 → 常用の住居 → 国籍 → 権限のある当局の合意の順。給与は第15条(暦年183日)、二重課税の排除は第22条(両国とも税額控除)、相互協議は第24条です。
- 二つの異なる基準:日本は住所・1年以上の居所、トルコは住所・継続して6か月超の滞在. 日本は、生活の本拠(住所)が日本にあるか、日本に引き続き1年以上居所があるかで居住者を判定し、滞在日数の基準はありません。トルコは、住所(永続的に居住する意思をもって住む場所)がトルコにあるか、暦年に継続して6か月を超えてトルコに滞在すれば定住する者とします。一時的な出国は滞在を中断せず、二つの年にまたがる滞在は合算しません。一時的な任務、就学、治療又は旅行で来た外国人は、6か月を超えて滞在しても定住する者とされません。両国とも課税年度は暦年で、協定第15条第2項の183日も暦年で数えます。
- 一時的な任務でトルコに派遣された外国人:6か月を超えても定住者ではありません. 特定の一時的な任務又は仕事のために来た実業家、専門家、公務員などの外国人、及び就学、治療、休養又は旅行のために来た外国人は、トルコに6か月を超えて滞在しても定住する者とされず(GVK第5条)、トルコで得た所得にだけ制限納税義務者として課税されます。日本の会社からトルコのプロジェクトに派遣される社員などが該当し得ます。トルコでの勤務の給与は、暦年で183日を超えて滞在した場合やトルコの雇用者・恒久的施設が負担する場合には、協定第15条第2項によりトルコで課税され得ます。
- 在留許可を得て日本に住むトルコ国民:トルコでは制限納税義務者. トルコ歳入庁は、労働許可又は在留許可を得て6か月を超えて国外に住むトルコ国民の住所は国外にあるとし、トルコ源泉の所得にだけ課税します。永住のために帰国するか、暦年に6か月を超えてトルコに滞在すれば、トルコは再びあなたを無制限納税義務者とします。
- トルコの公的機関・トルコ企業の業務で日本にいるトルコ国民. トルコの公的機関・施設又はトルコに本店を有する組織・企業に所属してその業務のために国外にいるトルコ国民は、滞在日数にかかわらずトルコで無制限納税義務を負います(GVK第3条第2項)。ただし、所在国で所得税又はこれに類する税の対象となる所得 — 例えば日本で課税される日本での勤務の給与 — はトルコで重ねて課税されません。日本も居住者とする場合は、協定第4条第2項で振り分けます。
- トルコでの勤務の給与:日トルコ租税協定第15条(暦年183日). 協定上日本の居住者である人がトルコで勤務した場合(日本の雇用者のためのリモートワークを含む)、トルコでの滞在が当該年(暦年)を通じて合計183日以下で、給与をトルコの居住者でない雇用者が支払い、トルコの恒久的施設又は固定的施設が負担していなければ、その給与は日本でだけ課税されます。一つでも満たさない場合、トルコはトルコでの勤務日に対応する給与に課税し、日本は外国税額控除(第22条第2項(a)、所得税法第95条)で調整します。
- 二重課税の調整:日本もトルコも税額控除. 日本の居住者は、トルコで協定に従い課された税を日本の所得税から控除します(第22条第2項(a)、所得税法第95条)。限度はその所得に対応する日本の税額で、確定申告に外国税額控除の明細書とトルコで納税したことを証する書類を添付します。協定上トルコの居住者である場合は、トルコが日本で納めた税をその所得に対応するトルコの税額を限度として控除します(第22条第1項、GVK第123条)。納付は日本の当局の書類で証明し、在日トルコ大使館又は領事館の認証を受ける必要があります。
- 非永住者:トルコ源泉の所得は日本で支払われ又は送金された分だけ日本で課税. 日本国籍がなく、過去10年以内に日本に住所又は居所を有していた期間が合計5年以下であれば非永住者です。日本は、トルコでの勤務の給与、トルコの不動産の賃料、トルコの口座の利子などの国外源泉所得に、日本で支払われ又は日本に送金された範囲でだけ課税し、外国税額控除もその部分に限られます。日本での勤務の給与は、トルコの雇用者が支払っても日本源泉です。
- トルコへの移住:国外所得の20年間非課税. 2026年1月1日以後にトルコに定住し、その前の3暦年にトルコに住所も納税義務もなかった場合、トルコ国外で得た所得 — 日本源泉の所得を含む — は20年間トルコで非課税です(GVK追加第20/D条)。この所得はトルコで申告せず、日本の税をトルコで控除することもできません。日本の居住者でもあれば、日本はこの所得に課税します。
- 移住の年:日本は年の途中で区分、トルコの区分は未確認. 日本は、出国の日までを居住者期間、その翌日以後を非居住者期間として扱います(入国の場合は逆)。トルコの納税義務の種類は暦年を基準に評価され、年の途中で変わる場合の所得の区分は本パッケージでは確認していません。移住の年は両国が同じ期間について居住者とすることがあり、その期間は協定第4条第2項で振り分けます。出入国の記録を保管してください。
- 社会保障:日本とトルコの間に発効済みの社会保障協定はありません. 日本年金機構の発効済み協定の一覧にトルコはありません。日本の会社からトルコに派遣される場合などは、日本の年金・医療保険とトルコの社会保険の両方に加入が必要となり、保険料を二重に負担することがあります。派遣前に勤務先とトルコ社会保障機構(SGK)に確認してください。租税協定は社会保険料を対象としません。
双方居住者の振り分け
両国があなたを居住者とみなす場合、租税条約第4条第2項が適用されます:所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とトルコ共和国との間の協定(1993年3月8日アンカラで署名)。恒久的住居、重要な利害関係の中心、常用の住居、国籍の順に判定し、それでも決まらない場合は両国の権限ある当局の合意によります。
トルコで目にする用語
- Türkiye'de yerleşmiş olmak
- トルコに定住すること。住所がトルコにあるか、暦年に継続して6か月を超えて滞在すること(GVK第4条)
- ikametgâh
- 住所。永続的に居住する意思をもって住む場所(民法第19条)
- tam mükellefiyet
- 無制限納税義務。トルコ国内外で得たすべての所得に課税
- dar mükellefiyet
- 制限納税義務。トルコで得た所得にだけ課税
- yıllık beyanname
- 年次申告書。翌年3月に所轄の税務署に提出
- Gelir Vergisi Kanunu (GVK)
- トルコの所得税法(法律第193号)
よくある質問
日本とトルコの両方で居住者になった場合、どちらの国の居住者になりますか?
日トルコ租税協定第4条第2項はOECDモデルと異なり恒久的住居の基準がなく、まず人的及び経済的関係が最も密接な国(重要な利害関係の中心)で判定します。決定できなければ常用の住居、それでも決まらなければ国籍で判定し、両国の国民であるか、いずれの国民でもない場合は権限のある当局の合意で解決します。一方の国にだけ住居があることだけでは結論は決まらないため、家族、仕事、資産の所在を示す資料を準備してください。
1年未満のトルコ赴任でも、トルコの居住者になりますか?
トルコは暦年に継続して6か月を超えて滞在すれば定住する者としますが、特定の一時的な任務又は仕事のために来た外国人は除かれます(GVK第5条)。国外での勤務が継続して1年以上に及ぶ予定でなければ、日本の居住者のままとなり得ます(所得税法施行令第15条)。給与は、トルコでの滞在が暦年で183日を超えるか、トルコの雇用者又は恒久的施設が負担すると、協定第15条第2項によりトルコで課税され、日本は外国税額控除(第22条第2項(a))で調整します。
日本とトルコの間に社会保障協定はありますか?
日本年金機構の発効済み協定の一覧にトルコはありません。日本の会社からトルコに派遣される場合などは、日本の年金・医療保険とトルコの社会保険の両方に加入が必要となり、保険料を二重に負担することがあります。派遣前に勤務先とトルコ社会保障機構(SGK)に確認してください。
出典
法令・公式の解説
- GVK (Income Tax Law No. 193), art. 3 — トルコに定住する者、及びトルコの公的機関・施設又はトルコに本店を有する組織・企業に所属してその業務のために国外にいるトルコ国民は、トルコ国内外で得たすべての所得に課税される(無制限納税義務)。後者は、所在国で所得税又はこれに類する税の対象となる所得についてトルコで重ねて課税されない。
- General Communiqué on Income Tax No. 210 (Official Gazette 06.03.1998, No. 23278) — GİB Guide on Rental Income for Limited Taxpayers (February 2025, Publication No. 553) — 労働許可又は在留許可を得て6か月を超えて国外に住むトルコ国民は、制限納税義務者(非居住者)としてトルコ源泉の所得にだけ課税される。トルコの公的機関又はトルコに本店を有する企業の業務で国外にいる者を除く。
- GİB ruling of the Balıkesir Tax Office Directorate, 19.09.2013, B.07.1.GİB.4.10.15.01-125[10-2013/849]-88 — 第210号通達を引用し、労働許可又は在留許可を得て6か月を超えて国外に住むトルコ国民の住所は居住する国にあるものとされ、制限納税義務者として課税される。永住のために帰国した者、又は暦年に6か月を超えてトルコに滞在した者は無制限納税義務を負う。
- GVK, art. 4 — トルコに定住する者とは、1)住所がトルコにある者(住所は民法第19条以下の定義による)、2)暦年に継続して6か月を超えてトルコに滞在する者をいう。一時的な出国は滞在を中断しない。
- Turkish Civil Code (Law No. 4721), arts 19–20 — 住所とは、永続的に居住する意思をもって住む場所をいう。同時に二つ以上の住所を有することはできない。住所は新しい住所を取得したときにだけ変わる。国外の住所を離れてトルコでまだ住所を取得していない者は、現に住んでいる場所に住所を有する。
- GVK, art. 5 — 特定の一時的な任務又は仕事のために来る実業家、学者、専門家、公務員、報道特派員及びこれに類する者、就学、治療、休養又は旅行のために来る外国人、並びに拘留、収監、病気など本人の意思によらない理由でトルコにとどまる者は、6か月を超えて滞在してもトルコに定住する者とはみなされない。
- GVK, art. 6 — トルコに定住しない個人は、トルコで得た所得にだけ課税される(制限納税義務)。
- GVK, art. 7/3-a and final paragraph — 制限納税義務者については、役務がトルコで提供され、又はトルコで「評価」される — すなわちトルコで支払われ、又は国外で支払われてもトルコの支払者(又はその者のために支払う者)の帳簿に計上され若しくはその利益から控除される — 給与は、トルコで得た所得となる。
- 日トルコ租税協定 第4条第2項 — 1の規定により双方の締約国の居住者に該当する個人については、次の原則によるものとする:(a) その者の人的及び経済的関係が最も密接な締約国(重要な利害関係の中心)の居住者とみなす;(b) 重要な利害関係の中心がある締約国を決定することができない場合には、その者が常用の住居を有する締約国の居住者とみなす;(c) 常用の住居を双方の締約国内に有する場合又はこれをいずれの締約国内にも有しない場合には、その者が国民である締約国の居住者とみなす;(d) 双方の国民である場合又はいずれの国民でもない場合には、権限のある当局が合意により解決する。恒久的住居の基準はない。
- 日トルコ租税協定 第22条 — トルコ(第1項):トルコの居住者が協定に従い日本で課税される所得について納付した日本の租税の額は、トルコの所得税から控除する(その所得に対応するトルコの税額を限度とする)。日本(第2項(a)):日本国の居住者がこの協定の規定に従ってトルコにおいて租税を課される所得をトルコにおいて取得する場合には、当該所得について納付されるトルコの租税の額は、当該居住者に対して課される日本国の租税の額から控除する。ただし、控除の額は、日本国の租税の額のうち当該所得に対応する部分を超えないものとする。
- 日トルコ租税協定 第24条(相互協議) — 協定の規定に適合しない課税を受けたと認める者は、居住者である締約国の権限のある当局に申し立てることができる。権限のある当局は、協定の解釈又は適用に関して生ずる困難を合意によって解決するよう努める。
- 所得税法 第2条第1項第3号~第5号 — 居住者=国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人。非永住者=居住者のうち、日本の国籍を有しておらず、かつ、過去10年以内に国内に住所又は居所を有していた期間の合計が5年以下である個人。非居住者=居住者以外の個人。
- 日トルコ租税協定 第15条第2項 — 一方の締約国の居住者が他方の締約国内で行う勤務について取得する報酬は、次のすべてを満たせば居住地国でのみ課税される:(a) 報酬の受領者が当該年を通じて合計183日を超えない期間当該他方の締約国内に滞在すること;(b) 報酬が当該他方の締約国の居住者でない雇用者又はこれに代わる者から支払われること;(c) 報酬が当該他方の締約国内に雇用者の有する恒久的施設又は固定的施設によって負担されないこと。
- 国税庁 タックスアンサー No.2012(令和8年4月1日現在) — 国内に生活の本拠があるかどうかは、住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって判断する。滞在日数のみで判断しないため、外国に183日以上滞在していても日本の居住者となる場合がある。双方居住者となったときは租税条約で判定し、必要に応じ両国当局の相互協議が行われる。
- 所得税法施行令 第15条 — 国外に居住することとなった個人が、①国外で継続して1年以上居住することを通常必要とする職業を有する場合、又は②外国の国籍若しくは外国の永住許可を有し、国内に生計を一にする親族がいないなど、再び国内に帰り主として国内に居住すると推測するに足りる事実がない場合には、国内に住所を有しない者と推定する。生計を一にする同居家族も同様。
- 所得税法 第95条;国税庁 タックスアンサー No.1240 — 居住者が外国所得税を納付する場合、控除限度額(その年分の所得税額×調整国外所得金額/所得総額)を限度として所得税額から控除し、超える部分は復興特別所得税の控除限度額まで控除する。控除余裕額・控除限度超過額は3年間繰越し可。非永住者の国外所得は国内払い・送金分に限る。条約上の限度税率を超える部分は対象外。申告書に「外国税額控除に関する明細書(居住者用)」と外国所得税を課されたことを証する書類を添付する。
- GVK, art. 123 — 無制限納税義務者が国外で得た所得について国外で納付した類似の外国税は、その所得に対応するトルコの所得税から控除し、超える部分は考慮しない。要件:所得に対する人税であること、及び現地の権限のある当局が発行し現地のトルコ大使館又は領事館が認証した書類で納付を証明すること。書類が遅れる場合、国外所得に対する税は1年間猶予される。
- 所得税法 第5条・第7条;国税庁 タックスアンサー No.2010 — 非永住者以外の居住者は国内及び国外で生じたすべての所得に課税される。非永住者は国外源泉所得以外の所得と、国外源泉所得のうち国内で支払われ又は国外から送金されたものに課税される。非居住者は国内源泉所得に限って課税される。
- GVK, repeated art. 20/D (Law No. 7582, art. 4, Official Gazette 04.06.2026) — 定住者となる前の最後の3暦年にトルコに住所も納税義務もなかった個人がトルコ国外で得た所得は、20年間非課税となる。この所得は申告せず、関連する経費は控除できず、これに対する外国税は控除できない。
- 国税庁 タックスアンサー No.1926(令和8年4月1日現在) — 国内の会社の給与所得者が1年以上の予定で海外の支店などに転勤すると、一般的には国内に住所を有しない者と推定され非居住者となる。年の中途の転出で納税管理人を指定した場合は居住者期間の全所得と非居住者期間の国内源泉所得を翌年2月16日~3月15日に申告し、指定しないで出国する場合は出国の時までに準確定申告をする。国内不動産の賃貸料は原則20.42%で源泉徴収される。
- 日本年金機構「社会保障協定」(2025年10月27日更新) — 協定発効済み:ドイツ、英国、韓国、米国、ベルギー、フランス、カナダ、オーストラリア、オランダ、チェコ、スペイン、アイルランド、ブラジル、スイス、ハンガリー、インド、ルクセンブルク、フィリピン、スロバキア、中国、フィンランド、スウェーデン、イタリア、オーストリア(2025年12月1日発効)。英国、韓国、中国、イタリアとの協定は保険料の二重負担防止のみ(年金加入期間の通算なし)。
- GVK, art. 103; General Communiqué on Income Tax No. 332 (Official Gazette 31.12.2025, No. 33124, 5th repeat) — 2026年の税率表:19万リラまで15%、40万リラまで20%、100万リラ(給与は150万リラ)まで27%、530万リラまで35%、それを超える部分40%。
- GVK, art. 86 — 無制限納税義務者は、単一の雇用者から源泉徴収された給与で第4段階の金額以下のものについて年次申告を要しない。制限納税義務者は、トルコで全額源泉徴収された給与、自由職業報酬、動産・不動産資本所得その他の所得について申告を要しない。
- GVK, art. 92 — 年次申告書は翌年3月(VUK通達第115号により3月末日まで延長)に所轄の税務署に提出する。年の途中で出国する者は出国前15日以内に申告する。
- GVK, art. 23/13 and 23/19 — 外国の社会保障機関が支払う退職年金、障害年金、寡婦年金及び遺児年金は非課税。国外で建設、修理、据付け及び技術サービスに従事する者に国外の利益から支払われる賃金も非課税。
- 日トルコ租税協定 第4条第2項(a) — その者の人的及び経済的関係が最も密接な締約国(重要な利害関係の中心)の居住者とみなす。この協定には恒久的住居の基準がない。
- 日トルコ租税協定 第4条第2項(b) — 重要な利害関係の中心がある締約国を決定することができない場合には、その者が常用の住居を有する締約国の居住者とみなす。
- 日トルコ租税協定 第4条第2項(c) — 常用の住居を双方の締約国内に有する場合又はこれをいずれの締約国内にも有しない場合には、その者が国民である締約国の居住者とみなす。
- 日トルコ租税協定 第4条第2項(d) — 双方の締約国の国民である場合又はいずれの締約国の国民でもない場合には、両締約国の権限のある当局は、合意により解決する。
裁判例
- Council of State (Danıştay), 4th Chamber, E. 2021/8176, K. 2022/8419, 2022-12-19 — In a VAT case (art. 13/i VAT Law — sale of dwellings to foreigners) the Chamber assessed the condition «not settled in Türkiye» under arts 4 and 5 GVK: the condition must be met on the date of the sale; a certificate from the tax office that the buyer is not settled is only evidence, and obtaining it after the sale does not bar the exemption for a buyer who proves the conditions. The decision concerns VAT but applies the income tax settlement criteria.
更新日 2026-11-04. 結果は情報提供のみを目的とするもので、税務上・法律上の助言ではありません。税務当局や裁判所は、ここで考慮していない事情も含めて異なる解釈をすることがあり、法令も改正されます。判断の前に専門家にご相談ください。