個人事業か法人か: 日本の税負担比較
選択した国の居住者が同じ利益を得た場合の、個人事業(利用できる各課税方式)と自分の法人の税金・社会保険料を比較します。
形態
個人事業主(青色申告)
個人事業主個人事業主(青色申告・65万円控除)
利益から65万円を控除した所得に所得税5~45%(+復興2.1%)と住民税10%。さらに290万円を超える部分に個人事業税5%、国民健康保険と国民年金。
要件
- 青色申告の承認が必要:3月15日まで(開業後2か月以内)に申請、複式簿記で記帳しe-Taxで申告(または電子帳簿保存)。e-Taxなしは55万円。
- 基準期間(2年前)の課税売上高が1,000万円超、またはインボイス登録をした場合は消費税の納税義務あり。計算には含めていません。
租税特別措置法 第25条の2; 国税庁 タックスアンサー No.2072(青色申告特別控除 65万円・55万円・10万円) · 地方税法 第72条の49の14, 第72条の49の17; 東京都主税局「個人事業税」(コンサルタント業 第3種 5%、事業主控除 290万円) · 日本年金機構「国民年金保険料」(令和8年度 月額17,920円) · 練馬区「国民健康保険料の計算方法」(令和8年度 特別区の保険料率)
個人事業主(白色申告)
個人事業主個人事業主(白色申告)
青色申告と同じですが65万円の特別控除がなく、利益全体に課税されます。
要件
- 承認不要、簡易な記帳。消費税は青色申告と同じ(計算外)。
所得税法 第27条(事業所得); 国税庁 タックスアンサー No.2072(白色申告は特別控除なし) · 東京都主税局「個人事業税」
株式会社・合同会社
法人株式会社・合同会社(資本金1,000万円以下)
会社は法人税(800万円以下15%、超える部分23.2%)、地方法人税、法人住民税、法人事業税(合計約22~38%)を納付。所有者は配当を総合課税で申告し配当控除を受け、国民健康保険と国民年金も負担。
要件
- 非上場株式の配当は20.315%の申告分離課税を選べず、総合課税で申告(源泉徴収20.42%は精算)。
- 役員報酬がない場合は厚生年金・健康保険に加入しないため、利益を社内に留保しても国民年金と国民健康保険を本人が負担します。
- 法人住民税均等割7万円は赤字でも課税。消費税は個人事業主と同じ(計算外)。資本金1,000万円未満の新設法人はインボイス登録しなければ通常2年間免税。
法人税法 第66条; 租税特別措置法 第42条の3の2; 国税庁 タックスアンサー No.5759(資本金1億円以下 年800万円以下 15%、超 23.2%) · 地方法人税法 第10条; 国税庁「地方法人税の税率」(10.3%) · 東京都主税局「法人の都民税・事業税及び特別法人事業税 申告書記載の手引」(法人税割 7.0%/10.4%、均等割 7万円、事業税 3.5/5.3/7.0%、超過 3.75/5.665/7.48%、特別法人事業税 37%) · 所得税法 第92条; 国税庁 タックスアンサー No.1250(配当控除 10%/5%、総合課税の配当に限る)
計算の前提
事業の種類: 法人顧客向けのITサービス・コンサルティング
- 日本居住者の所有者1名、40歳未満(介護分なし)、従業員・他の所得・子どもなし、2026年通年。東京都特別区。
- 住民税・国民健康保険は2026年度の率を2026年の所得に適用(実際は翌年度に当年所得で課税)。前年分の事業税・地方税は経費に算入していません。
- 会社の場合:資本金1,000万円以下、事業年度は2026年1~12月、役員報酬なし。税引後利益は全額配当か社内留保。
- 含まないもの:消費税、森林環境税1,000円、防衛特別法人税(2026年4月1日以後開始事業年度から。事業年度が2026年1~12月の場合は対象外)。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.2072 青色申告特別控除(令和8年4月1日現在法令等) · 東京都主税局「個人事業税」: 法定業種と税率、事業主控除 290万円、青色申告特別控除は加算 · 日本年金機構「国民年金保険料」: 令和8年度 17,920円 · 江東区「国民年金保険料」: 令和7年度 17,510円、令和8年度 17,920円 · 練馬区「国民健康保険料の計算方法」令和8年度: 基礎 7.51%・47,600円・67万円; 支援金 2.80%・17,600円・26万円; 子ども・子育て支援金 0.27%・1,873円・3万円; 旧ただし書き所得 = 総所得金額等 − 43万円 · 杉並区「保険料率等のご案内」令和8年度(同じ特別区の率) · 江東区「保険料の均等割額の減額」令和8年度: 7割 43万円以下、5割 43万円+31万円×人数、2割 43万円+57万円×人数 · 国税庁 タックスアンサー No.5759 法人税の税率(令和8年4月1日現在法令等) · 国税庁「地方法人税」: 令和元年10月1日以後開始事業年度 10.3% · 国税庁「令和7年度 法人税関係法令の改正の概要」: 防衛特別法人税 4%、基礎控除 500万円、令和8年4月1日以後開始事業年度 · 東京都主税局 第6号様式(その3)記載の手引(令和6年改正): 法人事業税・特別法人事業税・法人都民税の税率、均等割 · 東京都主税局「法人都民税・法人事業税の税率の改正について」(平成26年): 標準税率の適用要件(資本金1億円以下かつ年所得2,500万円以下; 法人税額1,000万円以下) · 国税庁 タックスアンサー No.1250 配当控除 · 国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」令和8年4月(基礎控除 令和8・9年分)
確認日: 2026年11月4日
典型的なケースの概算です。消費税(付加価値税)、開業時の優遇措置、その他の所得、家族に関する控除は含みません。税務アドバイスではありません。